木下恵介アワー・おやじ太鼓

lovelytsubasa2005-08-27

現在、ホームドラマチャンネルで放映中のドラマ『木下恵介アワー・おやじ太鼓』を録画してまとめて視聴中。本放送はTBSで1968年1月16日〜同年10月8日までの39回(のちに続編として26回放映される)。主演のカミナリおやじ役は時代劇の悪役俳優・進藤英太郎。子どもたち7人+お手伝いさん2人による大所帯が舞台のホームドラマです。

とにかくオヤジさんの落とすカミナリがリアルでガクブルもの!特にここ最近、こんな父親がいたら何と非難されるでしょうか。“DV夫”“自己中オヤジ”と、放映当時とは反対にワイドショー等で非難の的になることは必至です。

しかし、ああいった頑固オヤジが放映当時からそこらへんにゴロゴロ存在していた訳ではなさそうです。既に“親子の断絶”という現象は社会問題になっており、そういった状況から制作側が“昔ながらのカミナリ親父にこの社会を怒鳴ってもらおう”といった姿勢で作り上げたそうです。1960年代にはこういった大所帯ドラマが多く制作され『ただいま11人』(1964年・TBS)、『七人の孫』(1964年・TBS)等が有名ですね。現在だと最も敬遠されそうな家族形態ですが、当時はこういった家族形態が幸せの象徴だったのでしょうね。

それにしても子どもたち(園井啓介、西川宏、津坂匡章あおい輝彦香山美子、高梨木聖、沢田雅美)を演じる俳優たちの芸達者ぶり&可愛らしさには目を見張ります。特に三男を演じる、現在“秋野太作”という芸名で大活躍している津坂匡章の飄々とした雰囲気。まさに理想のボーイフレンド俳優の一人といったイメージです。当時はやはりあおい輝彦(ジャニーズ解散後)が人気ナンバーワンだったようですが、まだまだ若くて太っており、フグっぽいルックス。劇中でも母親(風見章子)に「あの子の表情みた?まるでフグみたいに膨れてるわ」と何回もリピートされる始末。彼を寵愛しているジャニーさんの耳に入ったら・・・と余計な心配をしてしまいました。